FX業者の低スプレッドは顧客による支持
ある意味、これは異質なビジネスモデル同士の戦いでもある。不透明だが、顧客に。常識破り'の低コストを提示するモデルか、相対的には高コストだが、。市場のルール"に基づく公正かつ透明なモデルか。現実として、現在はネオFX勢が圧倒的に優位である。後者の多くは預かり資産残高や営業利益で前年度比減なのに対し、前者の多くは100%超という成長ぶりだ。
ネオFXが自らの正義の根拠とするのは、顧客の支持である。とあるネオ系FX業者は「取引ボリュームではFX業界で三~四位に入っている。おかしなことをやっていたら、顧客は離れる」「多少、疑問点があっても安ければそれでいい。我慢できなければ業者を変えるだけ」というFX投資家層がいることも事実である。
『問題は、大多数のFX投資家はそもそもなにも知らない、ということだ」。ある伝統派の業者幹部は言う。「誇大広告に近いや戻方で、そうした投資家を呼び込んだ業者が強烈な寡占を築いている。そのビジネスモデルの正当性が問われているのだ。収益構造の可視化をすべきだ」。
今後の一つのカギは、当局の出方だ。金融庁は、ネオFX業者のその方針に明らかに不信を抱いている。来年から導入されるレバレッジ規制は、その問題意識の表れであると見て間違いない。
そして、規制強化と併せて公布された金融商品取引業者等向けの総合的な監督指針の一部改正」では、「低スプレッド取引にかかわる業者」について、勧誘、説明、リスク管理態勢などを検証・監督するとしている。
「検査における検証では、。顧客が犠牲になっていないか"というのは、重要なポイントになる。もし顧客を犠牲にして業者が利益を上げているようなことがあるとしたら、ビジネスモデル以前の問題だ。必要な場合には、システム検査の専門家も投人して対応する」(証券取引等監視委員会)真相は、近いうちに明らかになるだろう。